風間氏

日本人で好きな指導者の風間さんのサッカー哲学を書いてある文章をみつけた。

①個人技術、個人戦術こそが一番大事
風間氏は攻撃こそがサッカーの醍醐味だと主張している。そしてその攻撃を作り上げるのが個人技術、個人戦術である。順番にまとめると、個人技術、個人戦術が高い選手はボールを触るのが好きである。ボールを持てばとられないので、積極的にボールをもらいに行く。もしマークがついていたらそのマークを外すために動く。そして動いたところにボールが出る。この繰り返しによって人もボールも動くサッカーになる。決してその逆ではない。

しかしもし個人技術、個人戦術が低い選手の場合、積極的にボールを触りたがらない。選手によってはボールを持つととられてしまう恐怖感があり、逆にボールをもらわないように動くこともある。マークがついていても積極的にマークを外しに動いたりしない。よって人もボールも動かないようなサッカーになる。これは良く小学生年代にありがちな現象である。

②個人技術、個人戦術が高い選手なら守備も積極的にする
個人技術、個人戦術が高い選手はボールを触るのが好きである。よってもし仮にボールをとられた場合は、すぐに取り返すように動くのが当たり前になっている。いや、取り返すというよりも殺気立って奪い返すのである。これはメッシやルーニーがボールを取られたときの(そもそも取られることが少ないが)状況を見るとわかる。このようにまずは個人技術、個人戦術を高めることで、必然的に守備を積極的にする選手になる。

③足元への速いパスが一番重要
攻撃を作るのは足元への速いパスである。個人技術、個人戦術を高めて、止める、蹴る、運ぶ、外すを高いレベルで出来るようになれば、足元への速いパスだけで相手を崩すことが出来る。まず相手を一瞬で外して、そこに足元への速いパスを出す。そしてその速いパスをちゃんと止める技術があれば、次も同じことを繰り返せばよい。スルーパスやロングボールはあくまでもサブ的要素である。なぜならボールのほうが人が走るスピードより速いため、スルーパス、ロングパスを出す場合には、パススピードを落とさなければならないからである。また、スペースにパスを出すということは、相手との競争になり、パス成功率が低くなる。足元への速いパスを3本つないだほうが、スルーパス1本出すよりも早い攻撃が出来るというのが風間氏の主張である。

さて、実際のフロンターレの試合を見た感想は、風間氏のサッカーは浸透し始めているというのが正直な印象である。ただ浸透し始めているというレベルで、まだ効果的な攻撃が出来ているとはいえない。例えばGKがボールを持ったときには、常にディフェンスラインからボールを運び、パントキックをすることはない。ボランチの中村、大島が効果的にフォローに入りディフェンスラインからビルドアップすることを志向している。ここまでは上手くいっている。しかしそこから縦パスが入ったときにミスが多い。風間氏が主張する止める、蹴る、運ぶ、外すのレベルがあまり高くないのである。中村はトップクラスの技術を持っているが、それ以外の選手はまだ技術的に厳しい部分がある。途中からレナトが入ってきたときには、レナトと中村のコンビネーションで崩す部分が見られたので、レナトを最初から使えばまた違うのかもしれないが。また、守備に関してはいろいろなとことで指摘されているように、かなり脆い気がする。どこから守備をするのかがハッキリしておらず、またアプローチのスピードも遅い。ただボールの流れを追ってゾーンをずらしているだけの場合も多々ある。

ただ私が昨年のフロンターレの試合をみたときの印象とはだいぶ違う。今のフロンターレのサッカーは見ていて面白いし、コンセプトがハッキリしているため選手も楽しそうである。あとは外国人がいかに絡んでこれるか、守備が安定するかで上位浮上できるかどうかが決まるだろう。ぜひ来年も指揮を執って、キャンプのときから戦術を浸透させて欲しい。